◎フルタイムで宗教を学ぶ超正統派の男性は1948年の建国から続く政策に基づき、兵役を免除されてきた。
イスラエル中心部で27日、ユダヤ教超正統派の兵役免除の廃止に反対するデモが行われ、数百人が道路を占拠した。
現地メディアによると、デモ隊は2時間にわたって道路を封鎖し、最高裁の判決に抗議したという。
イスラエルは18歳以上の男女に兵役を義務付けている。男性は最短で32カ月、女性は24カ月だ。
しかし、フルタイムで宗教を学ぶ超正統派の男性は1948年の建国から続く政策に基づき、兵役を免除されてきた。
建国当時に兵役を免除された学生は約400人であったが、現在は26歳以下の男性約6万6000人となっている。
専門家によると、兵役に就きたくない若者が超正統派と偽って神学校に通うケースが増えているという。
この免除措置は長らくイスラエル社会を分断し、今回のガザ紛争で600人以上の兵士が犠牲となり、数万人の予備役が動員されたことを受け、さらに広く議論されるようになった。
デモ隊は道路に座り込み、「軍隊にも刑務所に行かない!」と叫んだ。
最高裁は今週、超正統派の徴兵を開始するよう政府に命じた。
この決定はネタニヤフ政権の崩壊につながる可能性がある。与党・リクードと連立を組む極右政党とその支持者たちはこの制度の変更に反対してきた。
超正統派は人口のおよそ13%を占める。それを支持する極右はしばしば大きな政治力を行使し、キングメーカーとしての役割を果たしている。
最新の世論調査によると、回答者の7割が超正統派の兵役免除に反対している。