◎この補欠選は与党・自由党の事実上の信任投票と位置づけられていた。
カナダのトルドー(Justin Trudeau)首相率いる与党・自由党が30年間堅持してきた最大都市トロントの選挙区の議席を失った。
トロント中心部の選挙区の補欠選は24日に行われた。選管によると、野党・保守党のスチュワート(Don Stewart)氏の得票率は42.1%、自由党のチャーチ(Leslie Church)氏は40.5%。わずか600票差で勝利した。
トルドー氏はバンクーバーの記者団に対し、「これは我々が望んだ結果ではなかった」と述べ、敗北を認めた。
この選挙は自由党の事実上の信任投票と位置づけられていた。
トルドー氏はこの結果について、「今は簡単な時代ではない」と強調。「我々は国民のために、もっともっとハードワークしなければならない」と述べた。
自由党は1993年以来この選挙区を堅持してきた。
自由党がこの議席を失ったことは来年秋に予想されている総選挙を前に、トルドー氏が厳しい立場に立たされていることを意味する。
トルドー氏は次の選挙でも党を率いるつもりだと述べている。自由党は2015年以来政権を担っているが、最新の世論調査によると、最近の支持率は保守党に水をあけられている。
公営カナダ放送協会(CBC)は自由党関係者の話しとして、「次の総選挙はトルドー氏では戦えないという意見が出ている」と伝えている。