◎S&PはキプロスのGDPが今後3年間で平均3%成長すると予測している。
キプロス政府は15日、米大手格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)が同国の信用格付けをBBBからBBB+に引き上げたことを歓迎し、現在の厳しい財政規律を維持すると表明した。
フリストドゥリディス(Nikos Christodoulides)大統領は声明で、「S&Pの引き上げは責任ある財政政策、銀行部門の安定、継続的な改革という政府の経済政策の正しさを確認するものだ」と述べた。
S&Pはキプロスの見通しをポジティブとし、銀行が2013年の金融危機の名残である不良債権を減らし続け、政府も債務を処理し続ければ、今後2年間でさらなる格上げもあるという見通しを示している。
フリストドゥリディス氏は「国際市場へのアクセスと外国投資の誘致はキプロス経済を成長軌道に乗せるために不可欠な要素だ」と述べた。
S&PはキプロスのGDPが今後3年間で平均3%成長すると予測している。
またS&Pは今後3年間の財政黒字がGDPの平均2.1%であることから、27年までに債務残高がGDP比60%を下回ると予測した。
格付け会社フィッチ・レーティングスも先週、キプロスの信用格付けをBBB+に引き上げていた。