◎この男は3日、パリ北部のホテルで拘束された。
2024年6月7日/フランス、首都パリの大統領府、バイデン米大統領(右)とウクライナのゼレンスキー大統領(AP通信)

フランスの捜査当局は7日、今週初めに逮捕したロシア系ウクライナ人の男(26歳)が首都パリで爆弾テロを企てていた疑いがあると明らかにした。

この男は3日、パリ北部のホテルで拘束された。警察は容疑者の身元と認否を明らかにしていない。

フランス・ノルマンディーでは今週、第2次世界大戦のノルマンディー上陸作戦の決行日(Dデー)から80周年を記念する式典が行われ、欧米の国家元首などが出席。7日にはバイデン(Joe Biden)米大統領とウクライナのゼレンスキー(Volodymyr Zelensky)大統領がパリの大統領府で会談した。

この爆破テロ計画がウクライナ戦争と関連しているかどうかは不明である。

ロシアとフランスの関係はここ数カ月で急速に悪化。マクロン(Emmanuel Macron)大統領はウクライナに戦闘機ミラージュ2000を供与し、軍教官を派遣すると表明している。

捜査当局によると、容疑者は警察が室内に踏み込む前に爆弾を爆発させ、重度の火傷を負い、市内の病院に搬送されたという。

その後、容疑者は尋問のため、情報機関に引き渡された。

捜査当局によると、容疑者はテロ未遂、テロ組織への関与、テロ攻撃準備などの罪に問われているという。

容疑者は逮捕の数日前にフランスに到着。現地メディアによると、容疑者はロシアの占領下に置かれる東部ドネツク州出身で、かつてロシア軍に所属していたという。

一部メディアは容疑者の身元について、「ウクライナ東部で独立を宣言したドネツク人民共和国の元兵士とみられる」と伝えているが、詳細は不明だ。

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