◎マラリアはマラリア原虫をもった蚊に刺されることで感染する疾患。最も多い症状は発熱と悪寒で、発熱の数日前から倦怠感、背部痛、食欲不振など、不定の前駆症状が認められることもある。予防も治療も可能だ。
南スーダンが5月31日、世界保健機関(WHO)から世界で2番目となるマラリアワクチン「R21/Matrix-M」約65万回分を受け取った。
WHOによると、このR21ワクチンはマラリアが急拡大している28の地域に配布される予定だという。
南スーダンの2022年のマラリア感染者は推定280万人、死者数は6680人であった。
WHOによると、南スーダンのマラリア罹患率はこの地域で最も高く、毎日7630人が感染し、18人が死亡していると推定されている。
世界のマラリア感染者の約90%はアフリカ大陸で報告され、毎年20万人以上の子供が亡くなっている。
南スーダン保健省の報道官は記者会見で、「この新しいワクチンは殺虫剤や蚊帳などの予防策と共に活用され、マラリア撲滅に向けた取り組みを後押しするだろう」と語った。
WHOは2021年に最初のマラリアワクチンRTS,S/AS01を承認。それから2年後、R21を承認した。
R21はより安価で入手しやすく、WHOによると、75%以上の有効性があり、追加接種することで少なくとも1年間は予防効果が維持されるという。