◎ケジリワル氏は3月中旬、酒類の販売に関する政策をめぐり、業者から賄賂を受け取った疑いで逮捕された。
インドの野党・庶民党(AAP)の党首ケジリワル(Arvind Kejriwal)氏が10日、保釈された。
ケジリワル氏はデリー首都圏の首相を務め、モディ(Narendra Modi)首相の最大のライバルと目されている。
ニューデリーの最高裁判所はケジリワル氏が贈収賄事件で逮捕されてから約7週間後、ようやく保釈を許可した。
ケジリワル氏の弁護士によると、最高裁命令により、ケジリワル氏は総選挙の最終投票日である6月1日まで選挙運動を行うことを許可されたという。
他の野党指導者はこの決定を歓迎した。
一方、与党・インド人民党(BJP)はケジリワル氏の疑惑が晴れたわけではないと強調。公判前手続きはまだ続いており、ケジリワル氏は6月2日に出頭するよう求められている。
ケジリワル氏の車がニューデリー近郊の拘置所から出てくると、多くの支持者が党旗を振って出迎えた。
支持者は「ケジリワル万歳」「モディを倒せ」とシュプレヒコールを上げた。
ケジリワル氏は支持者の前で演説。「革命万歳、私たちは勝つ」と叫び、現場を後にした。
ケジリワル氏は3月中旬、酒類の販売に関する政策をめぐり、業者から賄賂を受け取った疑いで逮捕された。現職の州首相が逮捕されたのは初めてであった。
検察はケジリワル氏が業者から10億ルピー(約18億7000万円)の賄賂を受け取ったと告発。しかし、同氏の弁護団はこの告発を「真っ赤なウソ」と否定している。
10億人の有権者が下院議員543人などを選ぶ総選挙は後半戦に入った。開票は6月4日に行われる。