◎今年のエルニーニョ現象は強力であり、ブラジルでは一部地域で大雨となる一方、アマゾンでは歴史的な干ばつが進行中である。
ブラジル南部リオグランデドスル州の洪水災害について、消防当局は3日、これまでに37人の死亡を確認し、74人が行方不明になっていると明らかにした。
それによると、同州の広い範囲で4月28日から大雨が続き、2万人以上が避難を余儀なくされているという。
ブラジルでこの規模の洪水が発生したのは過去1年で4回目。23年7月、9月、11月に計75人が死亡している。
ブラジル国立宇宙研究所(INPE)によると、リオグランデドスル州の洪水は1941年に記録した歴史的な大洪水を上回ったという。いくつかの都市では150年ほど前に記録した水位を上回る大洪水となった。
TVグローボによると、州郊外の水力発電ダムの一部が崩壊し、下流の町に濁流が押し寄せたという。
州都ポルトアレグレから50キロほど離れた町では増水した河川の橋が押し流された。
州の広い範囲で停電、断水、インターネット通信が遮断された。報道によると、2万3000人以上が避難を余儀なくされたという。
今年のエルニーニョ現象は強力であり、ブラジルでは一部地域で大雨となる一方、アマゾンでは歴史的な干ばつが進行中である。