◎事件は州都ヘラート市の住宅地にあるモスクで29日夜に発生。黒い布を顔に巻いた男が銃を乱射し、少なくとも6人が死亡、1人が負傷した。
イスラム過激派組織「イスラム国(ISIS)」が4月30日、アフガニスタン西部ヘラート州のモスクで発生した銃撃事件の犯行声明を出した。
ISISを支持するスンニ派のアマーク(Aamaq)通信は30日遅くに掲載した声明で、「メンバーの1人がヘラート市のシーア派モスクに機関銃で攻撃を仕掛け、成功した」と主張した。
事件は州都ヘラート市の住宅地にあるモスクで29日夜に発生。黒い布を顔に巻いた男が銃を乱射し、少なくとも6人が死亡、1人が負傷した。
男者は現場から逃走。タリバン当局が現場を封鎖し、男を追跡している。
タリバンによると、ヘラート州の著名なシーア派指導者の死亡が確認されたという。
国連アフガニスタン支援団は犠牲者の中に子供が含まれていると報告、この襲撃を厳しく非難した。
カルザイ(Hamid Karzai)前大統領もX(旧ツイッター)に声明を投稿。「このテロ行為はすべての宗教的、人間的規範に反するものである」と書き込んだ。
隣国パキスタンの外務省は5月1日、この襲撃を厳しく非難し、犠牲者に哀悼の意を表した。
また同省はタリバン暫定政権と協力してテロ組織を取り締まる用意があると表明した。
アフガンでは2021年8月の政変以来、ISIS系組織のひとつであるIS-K(イスラム国ホラサン)によるテロ攻撃が相次いでいる。
この組織はシーア派だけでなくタリバン暫定政権にも攻撃を仕掛けており、多くの市民が自爆テロや襲撃に巻き込まれて死亡している。