◎中央政府によると、現時点で負傷者が出たという情報はない。
インドネシア・北スラウェシ州サンギヘ諸島のルアン山が4月30日、2週間ぶりに噴火した。
噴煙の高さは2万メートル近くに達し、地方空港が閉鎖を余儀なくされた。
ルアン山は4月16日にも噴火し、周辺住民約1万1000人に避難命令が出されていた。火山地質災害対策局(PVMBG)は噴火警戒レベルを最高レベルに引き上げている。
国家防災庁(BNPB)は周辺住民に対し、火口から6キロ圏内に立ち入らないよう呼びかけていた。
ルアン山の北東約95キロに位置するサムラトゥランギ空港にも火山灰が到達し、30日朝にすべてのフライトをキャンセルした。
同港の閉鎖は今月2度目である。
地元テレビ局によると、サムラトゥランギ空港の滑走路に火山灰が降り積もり、職員が総出で除去作業を行っているという。
北スラウェシ州の最大都市メナドの広い範囲に火山灰が積もった。自動車は日中もヘッドライトを付けて走行している。
PVMBGのルアン山モニタリングチームの責任者は声明で、「火口から5キロほど離れた地点で大きな噴石が確認され、火山性地震が続いている」と明らかにした。
ルアン山の麓で生活する800人余りの島民は全員避難していたが、地元メディアによると、29日の規制解除を受け島に戻っていた住民もいたという。
中央政府によると、現時点で負傷者が出たという情報はない。一部メディアは麓の集落で灰の重みに耐えきれず、倒壊した民家が数軒確認されていると報じた。