◎市内で生活する多くのユダヤ系住民がパレスチナ派の集会やデモ行進に脅威を感じているとSNSに投稿している。
2024年4月13日/イギリス、ロンドン市内で行われた親パレスチナデモ(AP通信)

ロンドン警視庁の警視総監が21日にユダヤ人コミュニティの指導者と面会する予定だ。

BBCによると、この会談にはロウリー(Mark Rowley)警視総監だけでなく、ロンドンのカーン(Sadiq Khan)市長とクレバリー(James Cleverly)内相も出席する予定だという。

ロンドン警視庁は21日の声明で、「我々はユダヤ系市民がこの街で安心して暮らせるよう、全力を尽くすことに引き続きコミットする」と表明した。

この会談は警察官が親パレスチナ集会の近くでユダヤ教徒の伝統的な帽子「キッパ」をかぶった男性に退去を命じ、応じなければ逮捕すると警告したことに端を発している。

市内で生活する多くのユダヤ系住民がパレスチナ派の集会やデモ行進に脅威を感じているとSNSに投稿している。

このトラブルは13日のデモ集会で発生。警察官がユダヤ教徒とみられる男性に対し、「そのような格好をすれば、彼らの反発を引き起こす可能性がある」と警告した。

その後、もう1人の警察官が「彼らを挑発しているのか?」と述べ、退去しなければ逮捕すると告げた。

ロンドン警視庁は19日午後に謝罪声明を発表。「警告の仕方に問題があった」と述べたものの、「反ユダヤ主義に反対する人たちは自分の存在がパレスチナ支持者を挑発することを認識しなければならない」と主張した。

その後、ロンドン警視庁はこの謝罪文を削除。2度目の謝罪文を掲載した。

市内のデモは概ね平和的に行われている。

デモ隊はイスラエルがガザ地区の市民を虐殺していると非難。イギリス政府がテロ組織に指定しているイスラム組織ハマスへの支持を表明している。

警視庁は数十回に及ぶ大規模なデモのたびに数千人の警察官を配備し、パレスチナ派の権利を守るとともに、ユダヤ系住民との衝突を防ぐために苦心している。

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