◎この裁判はリオデジャネイロの貧困外で2015年に流れ弾に当たって死亡した男性の遺族が起こしたものである。
ブラジルの最高裁判所は11日、連邦政府に対し、軍隊や法執行機関の活動中に流れ弾を受けた被害者に補償を提供しなければならないと裁定した。
この判決により、軍や警察は活動中に流れ弾に当たって死傷者が出た場合、その責任を負うことになった。
この裁判はリオデジャネイロの貧困外で2015年に流れ弾に当たって死亡した男性の遺族が起こしたものである。
最高裁は政府に対し、遺族に30万レアル(約900万円)を支払い、終身年金を約束するよう命じた。葬儀費も国が負担する。
国家警察の統計によると、2022年の殺人件数は4万7000件超。うち14%が警察の取り締まり関連である。この割合は都市部になるほど高くなり、リオでは約30%となっている。
ブラジルの銃暴力をリアルタイムで報告する非営利団体Fogo Cruzadoは2016年7月以来、リオ都市圏で1195人が流れ弾により死傷したと報告。284人が死亡、911人が負傷したという。