◎アクンザダ師は南部カンダハルに拠点を置き、公の場に姿を現すことは滅多にない。
アフガニスタン・タリバンの最高指導者であるアクンザダ(Hibatullah Akhundzada)師が6日、イスラム教の断食月ラマダンの終わりを祝う祭日「イード・アル・フィトル」に先立ち声明を出し、暫定政権幹部に意見の相違を解消するよう促した。
アクンザダ師のメッセージは7カ国語で配布され、中央アジアの同盟国を意識した内容となっている。
アクンザダ師はタリバンの高官に対し、「意見の違いを脇に置き、兄弟と生活を共にし、利己主義を避けるべきだ」と強調した。
またアクンザダ師は旧ソ連によるアフガン侵攻と現在進行中の共産主義との戦いはタリバン内部の不一致がもたらしたと言えると指摘。「シャリア(イスラム法)を遵守していれば、このような事態は避けられたはずだ」と主張した。
教育にもある程度言及したが、女子教育には触れなかった。
1990年代の旧タリバン政権時代に採用された石打ちの刑を再導入したことにも言及しなかった。姦通罪で有罪が確定した女性は石打ちの刑に処される可能性がある。
地元メディアによると、地方の一部では最近、石打ちの刑が何件か執行されたという。
アクンザダ師はアフガンの安全保障について、「タフであることや人をより多く殺すことで確立するという考えは古く、厳格なシャリアがもたらすということを理解すべきだ」と述べた。
アクンザダ師は南部カンダハルに拠点を置き、公の場に姿を現すことは滅多にない。