◎猫は観光客や地元住民の癒しである一方、厄介者と考える人も少なくない。
米メリーランド州の動物愛護団体が28日、米国立公園局(NPS)を訴えた。
訴状によると、この団体は米領プエルトリコ・首都サンフアンの国定史跡に住み着いた野良猫を駆除するというNPSの計画を差し止めるよう連邦地裁に求めたという。
NPSは昨年11月、この計画を公表。今後1年以内に野良猫推定200匹を捕獲し、動物愛護団体に引き渡すと明らかにしていた。
地元メディアによると、捕獲された野良猫は里親に引き渡されるか、施設に収容されるか、あるいは他の厳しい選択に直面する可能性がある。
訴えを起こした団体が引き取り先に選ばれたかどうかは不明だ。
NPSは当時、「契約した団体が6ヶ月以内に野良猫をすべて捕獲できなかった場合、駆除業者を雇う」と述べていた。
NPSはこの訴えに関するコメントを出していない。
一部の愛猫家たちはこの計画に深刻な懸念を表明したものの、NPSは「野良猫は人間に病気をうつしたり、他の野生動物の生態に影響を与える恐れがある」として、理解を求めていた。
猫は観光客や地元住民の癒しである一方、厄介者と考える人も少なくない。NPSは2022年、地元住民から糞に関する苦情などが急増していると報告していた。
一部の愛猫家たちは6カ月以内に全ての猫を捕獲するのは難しいと指摘。それ以降に雇われた業者が猫を殺処分するのではないかと懸念しているようだ。