◎カタールの衛星テレビ局アルジャジーラによると、IDFは安保理決議から数時間後に中部の住宅地を攻撃したという。
イスラエル軍は25日、イスラム教の断食月ラマダン期間中におけるガザ紛争の即時停戦を求める国連安保理の決議案を却下し、イスラム組織ハマスを撃滅するまで戦い続けると誓った。
ガザの保健当局によると、南部ラファを含む複数のエリアでイスラエル軍による空爆と攻撃が続き、死者数は3万2300人を超えたという。
国際援助団体「国際救済委員会」、ユニセフ、その他医療団体がガザの現状を「地獄」「絶滅寸前」などと評し、即時停戦を求めている。
これらの団体は25日に共同声明を発表。「南部の主要都市ハンユニス近郊の病院で栄養失調に苦しむ多くの患者が感染症などにより死亡している」と警告した。
それによると、医師らは患者の数に圧倒され、外科手術を成功させても、その後のケアを維持できず、多くの患者が命を落としているという。
患者たちは栄養状態の悪化で免疫機能が低下。感染症に罹患しやすくなっている。
イスラエル国防軍(IDF)は先週からガザ北部のシファ病院で対ハマス掃討戦を展開している。
IDFはシファ病院がハマス戦闘員の「巣窟」になっていると主張。これまでに170人を以上を殺害し、ハンスだけでなくイスラム聖戦の戦闘員も約480人拘束したとしている。
ハマスは病院内やその地下に拠点を置いているという主張を否定しているが、IDFはこれを却下し、投降するまで攻撃を続ける姿勢を崩していない。
ガザ当局は25日、シファ病院の戦闘に巻き込まれ、患者少なくとも5人が死亡したと報告した。
パレスチナ赤新月社は同日、IDFが市内の2つの病院を急襲し、多くの患者が避難を余儀なくされたと発表した。
それによると、攻撃は24日に実施されたという。イスラエルはこの攻撃に関するコメントを出していない。
米国を除く国連安保理14カ国はラマダン期間中の即時停戦を求める決議案を採択したが、ネタニヤフ政権はこれを却下している。
ハマスは25日、即時停戦を求める決議案が採択されたことを歓迎する声明を出した。
カタールの衛星テレビ局アルジャジーラによると、IDFは安保理決議から数時間後に中部の住宅地を攻撃したという。