◎3月8日は国際女性デーである。
メルケル独首相(当時)と欧州委員会のフォンデアライエン委員長(中央)(Getty Images)

ドイツの警察当局は7日、女性に対するインターネット上の暴力にスポットライトを当てる組織的な取り組みの一環として、女性差別的なヘイトスピーチを投稿したユーザーを一斉捜査した。

それによると、警察は11の州で7日未明に家宅捜索を行い、ヘイトスピーチをネットに投稿したとされる45人を尋問したという。

連邦警察は声明で、「現時点で逮捕・勾留された者はおらず、今回の捜査対象とは異なる37人も数カ月前から捜査している」と明らかにした。

今回の捜査は「国際女性デー」の前日に行われた。連邦警察はネット上の女性差別を根絶すると宣言している。

ドイツ通信社(dpa)は警察幹部の話しとして、「情報機関はインターネットにおける憎悪、ハラスメント、差別、その他人権を侵害するような投稿を注視しており、匿名だから何を投稿しても大丈夫と考えるのは大間違いだ」と報じた。

警察によると、この取り締まりは2年前に警察と検察当局が共同で行ったプロジェクトから発展したもので、ネット上における女性差別の告発に焦点を当てている。

当局はSNSを含む匿名性の高いサイトなどに悪質な投稿をしたとされるユーザーを特定する取り組みを進めている。

ドイツの刑法は女性を含む個人への誹謗中傷を禁じており、違反した場合は実刑または罰金刑に処される可能性がある。

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