◎今年カナリア諸島に到着した移民は2月末時点で約1万2000人。
アフリカ北西部・スペイン領カナリア諸島に移民船が到着し、64人が保護され、4人の遺体が収容された。スペイン沿岸警備隊が6日、明らかにした。
それによると、移民船は5日遅くに海岸に到着したという。保護された64人のうち9人が未成年だった。
沿岸警備隊はX(旧ツイッター)に声明を投稿。「健康状態の悪い2人をヘリコプターでテネリフェ島に、低体温症と脱水の症状がみられる14人を地元の状態に搬送した」と書き込んだ。
移民の国籍は明らかになっていないが、アフリカ出身者とみられる。
スペイン内務省によると、今年カナリア諸島に到着した移民は2月末時点で約1万2000人。その大半がモリータニアから出港したとみられる。昨年通年の到着者は過去最多の5万5618人であった。
モーリタニアやセネガルを出港した移民船は強風と大西洋の潮流に逆らってカナリア諸島を目指す。その一部は途中で死亡したり、行方不明になる。遺骨が大西洋の反対側に流れ着くことも珍しくない。