◎アマゾンで発生する火災の多くが焼き畑や放牧地の整理によるものであり、しばしば制御不能に陥り、手つかずの貴重な森林を焼け野原に変えてしまう。
ブラジル、アマゾンの森林火災(Getty Images/AFP通信/PAメディア)

ブラジルの国立宇宙研究所(INPE)は29日、北部ロライマ州の熱帯雨林で今月2000件以上の山火事が発生したと明らかにした。

それによると、アマゾンを衛星で観測した結果、2月1~28日の間に2000件以上の山火事を確認し、その一部は今も延焼し続けている。

焼失面積は明らかになっていないが、INPEはロライマ州の月間記録を更新した可能性が高いと指摘している。

アマゾンの火災発生件数は月平均376件。

この山火事による煙は近隣州にも流れ込み、市民生活に影響を与えている。

熱帯雨林に暮らす先住民族ヤノマミの酋長はAP通信の取材に対し、「我々の居住区内でも山火事が発生している」と語った。

アマゾンで発生する火災の多くが焼き畑や放牧地の整理によるものであり、しばしば制御不能に陥り、手つかずの貴重な森林を焼け野原に変えてしまう。

チリやコロンビアなどの南米諸国でもエルニーニョ現象による極度の乾燥と雨不足による山火事が多発している。

ルラ(Luiz Inácio Lula da Silva)大統領は今月初め、複数の地域で山火事のリスクが高まっているとして、環境緊急事態を宣言した。

これにより、対象州の行政手続きが簡素化された。

アマゾンは昨年、歴史的な干ばつに見舞われ、ブラジルの8つの州では7~9月の降水量が過去40年間で最低を記録した。

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