◎火山灰はパイロットの視界を遮るだけでなく、研磨剤のように作用し、航空機の翼、エンジン、胴体を損傷させる可能性がある。
メキシコ国立防災センターは28日、首都メキシコシティ近郊の活火山「ポポカテペトル山」が過去24時間で13回噴火し、火山灰が国際空港に到達したと明らかにした。
同センターはポポカテペトル山の噴火警戒レベルを引き上げ、火口から半径12km圏内への立ち入りを禁じた。
へニート・フアレス国際空港は27日に火山灰が到達したと報告。数十便が影響を受けたとしている。
同空港は旅客機の安全を確保するため、22便の欠航を決めた。同空港に向かっていた便は別の空港に向かったと伝えられている。
中部プエブラ州にも火山灰が到達。州内の空港が28日に業務を一時停止し、安全確認に追われた。
地元メディアによると、プエブラ州の空港職員は滑走路に降り積もった火山灰の除去を進めているという。
2022年に開業したメキシコシティのフェリペ・アンヘレス国際空港も28日、「運航を一時停止する可能性がある」とウェブサイトに声明を掲載。欠航や遅延が多数発生している。
フェリペ・アンヘレス国際空港はX(旧ツイッター)に声明を投稿。「関係機関による火山情報を注視している」と書き込んだ。
火山灰はパイロットの視界を遮るだけでなく、研磨剤のように作用し、航空機の翼、エンジン、胴体を損傷させる可能性がある。
滑走路に降り積もった火山灰も同様であり、旅客機だけでなく、空港職員がケガをしたり、運転操作を誤って事故につながる恐れがある。
ポポカテペトル山はメキシコシティ中心部の南東約70kmに位置する。