◎マンクーゾは数十年にわたるコロンビア内戦で精力的に活動し続けている左翼ゲリラの指導者のひとりとされる。
コロンビアの準軍事組織で活動したマンクーゾ(Salvatore Mancuso)受刑者が米国から母国に強制送還された。現地メディアが27日に報じた。
それによると、マンクーゾは首都ボゴタの空港に到着後、刑務所に移送されたという。
マンクーゾは市民権を持つイタリアへの送還を希望していたが、母国に戻される運びとなった。
マンクーゾを輸送するために準備されたチャーター機には米国に不法入国したコロンビア人数十人も乗っていた。
マンクーゾは緑色のヘルメットと防弾チョッキを着用。パトカーに乗せられ、姿を消した。
検察はマンクーゾが司法当局と連携して、1990年代から2000年代初頭にかけて、1500件以上の殺人や拷問に関与したと告発している。
コロンビア国家警察長官は声明で、「これは画期的な出来事であり、コロンビア国内における恒久的な平和の構築に向けた重要な一歩になる」と強調した。
マンクーゾは数十年にわたるコロンビア内戦で精力的に活動し続けている左翼ゲリラの指導者のひとりとされる。
検察はマンクーゾが1500件以上の超法規的殺人や拷問などを主導したとみて捜査している。
地元メディアによると、マンクーゾの弁護士は改めて無罪を主張したという。
マンクーゾは2016年に中央政府とコロンビア革命軍(FARC)が締結した和平協定により、刑を免れることを期待しているようだ。
地元の人権団体によると、マンクーゾが関連する超法規的殺人の犠牲者は数千人とみられ、その多くが国内の不特定の場所に遺棄されたとみられる。