◎葬儀には旧宗主国であるドイツのシュタインマイヤー大統領、英王室のアン王女など、18カ国の首脳を含む27カ国の代表が参列した。
ナミビアの首都ウィントフックでガインゴブ(Hage Geingob、82歳)大統領の国葬が執り行われ、アフリカ諸国の首脳、ドイツ大統領、英王室のアン王女(Princess Anne)らが参列した。
ガインゴブ氏は今月初め、地元の病院で息を引き取った。死因は明らかにされていない。
ガインゴブ氏は1月にがん治療を受けていると公表していた。
葬儀には旧宗主国であるドイツのシュタインマイヤー(Frank-Walter Steinmeier)大統領、アン王女など、18カ国の首脳を含む27カ国の代表が参列した。
シュタインマイヤー氏は弔辞の中で旧ドイツ軍による1904~08年の大虐殺に言及。「ナミビアの人々に公式に謝罪を表明する時が来た」と語った。
旧ドイツ軍はこの期間中、先住民族6万~7.5万人を虐殺したと記録されている。
ガインゴブ氏はこの大虐殺の賠償を求める取り組みを推進してきた。
ドイツ連邦議会は2021年、ナミビア政府に11億ドルの開発資金を提供し、30年間にわたって賠償金を支払うと提案。ナミビア議会はこれを拒否した。
ガインゴブ氏は2015年に大統領に就任。来年3月に2期目を終え退任する予定だった。
大統領府によると、副大統領が大統領代行に就任し、来年3月21日まで職務に当たる。大統領選は11月に予定されている。
ガインゴブ氏は反アパルトヘイト活動家としてボツワナと米国で長い亡命生活を送り、帰国後、アフリカで最も安定した民主主義国家のひとつとなったナミビアで中心的な役割を果たした。
ガインゴブ氏は1990~2002年までナミビアの初代首相を務め、2008~12年にも同職を務めた。
ガインゴブ氏の遺体はウィントフックの英雄墓地に埋葬された。