◎ユダヤ人の避難所として建設されたイスラエルはホロコーストと何かを比較することを嫌う。
日本、広島県広島市、ブラジルのルラ大統領(Louise Delmotte/AP通信)

イスラエルのネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相は18日、ブラジルのルラ(Luiz Inacio Lula da Silva)大統領がパレスチナ・ガザ紛争とナチスによるユダヤ人大虐殺を比較したことを「とんでもない間違い」と非難し、「ホロコーストを矮小化した」と怒りを爆発させた。

ナチスによるユダヤ人大虐殺では600万人が犠牲になったと推定されている。

ルラ氏が昨年大統領に復帰して以来、両国の関係は悪化の一途をたどっている。ルラ氏は自らをグローバル・サウスのリーダーと呼んでいる。

ルラ氏はエチオピアの首都アディスアベバで開催されたアフリカ連合(AU)首脳会議に出席した際、イスラエル軍によるガザへの攻撃を「歴史上類を見ないもの」と評し、「ヒトラー(Adolf Hitler)がユダヤ人大虐殺を決断した時と同じだ」と非難した。

ユダヤ人の避難所として建設されたイスラエルはホロコーストと何かを比較することを嫌う。

ネタニヤフ氏はルラ氏がホロコーストを矮小化したと非難。「レットラインを越える発言であり、ルラ大統領は凶暴な反ユダヤ主義者だ」と主張した。

イスラエル外務省はこの発言を受け、ブラジル大使を召喚、叱責したとX(旧ツイッター)に投稿。「ルラ氏の発言は恥ずべきものだ」と断じた。

AUは17日の共同声明でイスラエルによるガザ侵攻を改めて強く非難し、即時停戦を要求したが、制裁等の具体的な措置には踏み切らなかった。

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