◎イスラエル軍は北部サフェド近郊にある軍事基地などがヒズボラのロケット攻撃を受けた報復として、南部の複数の町にミサイルを撃ち込んだ。
イスラエル軍が隣国レバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラに対する大規模な報復空爆を行い、少なくとも4人が死亡した。レバノン国営通信が14日に報じた。
それによると、イスラエル軍は北部サフェド近郊にある軍事基地などがヒズボラのロケット攻撃を受けた報復として、南部の複数の町にミサイルを撃ち込んだという。
レバノン国営通信はこの攻撃で子供2人と女性1人が死亡。別の町でヒズボラの戦闘員とみられる男性1人が死亡したと伝えている。
イスラエルとパレスチナのイスラム組織ハマスによる戦闘が勃発して以来、レバノンを含む中東全域で緊張が高まっている。
イスラエルとヒズボラはガザ紛争が始まった翌日の10月8日に戦闘を開始。国境付近で小競り合いを続けている。
イスラエル北部サフェドでは14日早朝に空襲警報が鳴り響き、国境沿いの複数の町と国境から14キロほど離れた基地にロケット弾が着弾した。
イスラエルのメディアによると、サフェド基地へのロケット攻撃で兵士1人が死亡、7人が負傷したという。
ソーシャルメディアで共有された動画にはサフェドの病院前にロケット弾が着弾する様子が映っていた。
ヒズボラの報道官はその後、サフェドの「敵陣」を攻撃したと主張。「米政府の支援を受ける残忍なシオニズム政権によるガザ大虐殺に対抗するものである」と述べた。
イスラエル国防軍は14日午後、このロケット攻撃への報復として、レバノン南部の複数の都市にあるヒズボラのテロ拠点を空爆したと発表した。
イスラエル軍はガザ地区南部ラファへの大規模な地上侵攻を示唆している。国連と欧米諸国は100万人以上が身を寄せるラファへの侵攻が「壊滅的な人道危機」を引き起こす可能性があると警告している。