◎最新の世論調査によると、野党の支持率は与党・アフリカ民族会議(ANC)に肉薄。今年5~8月の間に予定されている議会選におけるANCの議席は過半数を下回ると予想されている。
南アフリカの急進左派政党「経済的解放の闘士(EFF)」が8日、議会で予定されているラマポーザ(Cyril Ramaphosa)大統領の施政方針演説をボイコットすると発表した。
EFFは党首を含む議員5人が資格停止処分を受けたことに抗議するとしている。
この5人は昨年、ラマポーザ氏の演説を故意に妨害したとして、今月末まで議員資格を停止されている。
EFFの報道官は声明で、「与党・アフリカ民族会議(ANC)の恣意的な決定により5人が処分されたことに抗議するため、ラマポーザ氏の施政方針演説をボイコットする」と明らかにした。
EFFの議席は40人超。国民議会(下院、定数400)の第3勢力である。
ANCは1994年のアパルトヘイト終焉後に政権を握って以来、初めて過半数を失う可能性がある。
最新の世論調査によると、野党の支持率はANCに肉薄。今年5~8月の間に予定されている議会選におけるANCの議席は過半数を下回ると予想されている。
こうした予測が現実になれば、南アの政策は大きく変化する可能性がある。
EFFは2013年に発足し、前回2019年の総選挙の全国得票率は10%強。3大政党の中で唯一得票率を伸ばした。
議会選の投票日はまだ設定されていない。