◎主要都市の列車が軒並み運休になったため、通勤客や観光客がバスターミナルに殺到した。
ドイツの鉄道運転士を代表する労働組合GDLが24日、6日間のストライキを開始した。
それによると、スト期間は24日午前2時~29日午後6時まで。ドイツ鉄道(国鉄)の路線が対象で、貨物列車は23日午後6時に運行を停止した。
GDLは今月初めに3日間のストライキを実施、昨年は最長24時間のストを2回行った。
ドイツ通信社(dpa)によると、主要都市の列車が軒並み運休になったため、通勤客や観光客がバスターミナルに殺到したという。空港もひどく混雑した。
ドイツ鉄道は声明で、「前回のストと同様、長距離鉄道の約80%が運休となり、地方路線も大幅に制限されている」と述べた。
またドイツ鉄道は「アルプス、ポーランド、スカンジナビア、オランダやベルギーの港を結ぶ貨物輸送にも影響が出るだろう」と述べ、GDLを暗に批判した。
dpaによると、スト以前から多くの顧客が出荷をキャンセルしていたという。
GDLは減給なしで労働時間を週38時間から35時間に削減するよう会社に求めている。会社はこれを拒否し、11%の賃上げを提案した。
賃金に関しては組合員の月給を555ユーロ(約9万円)引き上げ、インフレ対策として一時金を最大3000ユーロ(約48万円)支払うよう求めている。
dpaによると、会社は24日の労使交渉でGDLの提案を再び拒否したという。