◎カボベルデはモーリシャス、アルジェリアに続き、アフリカ地域で3番目のマラリア撲滅国となった。
マラリアワクチンを準備する医療従事者(Getty Images)

西アフリカ沖の島国カボベルデがマラリアの撲滅に成功した。世界保健機関(WHO)が12日、撲滅を公式に宣言した。

WHOのテドロス(Tedros Adhanom Ghebreyesus)事務局長は首都プライアで開催された式典にオンラインで参加。同国にマラリアウイルスは存在しないと宣言した。

マラリアはマラリア原虫をもった蚊に刺されることで感染する疾患。最も多い症状は発熱と悪寒で、発熱の数日前から倦怠感、背部痛、食欲不振など、不定の前駆症状が認められることもある。予防も治療も可能だ。

カボベルデのシルバ(Ulisses Correia e Silva)首相はこの節目を歓迎した。

シルバ氏は記者団に対し、「マラリアの撲滅は観光客に求めている制約などをなくし、公衆衛生の信頼を強化するものだ」と語った。

これにより、カボベルデはモーリシャス、アルジェリアに続き、アフリカ地域で3番目のマラリア撲滅国となった。

WHOが2022年に公表したデータによると、21年に世界でマラリアに感染・死亡した約61万9000人のうち、95%がアフリカで確認されたという。

世界のマラリア患者の約90%はアフリカ大陸で報告され、毎年20万人以上の子供が命を落としている。

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