◎カイバル・パクトゥンクワ州ではこの3日間で3件、警察襲撃事件が発生。殺害された警察官は12人にのぼる。
武装集団がパキスタン北西部カイバル・パクトゥンクワ州の検問所を襲撃し、民間人1人と警察官3人が死亡、現場から逃亡した。地元当局が10日、明らかにした。
それによると、事件はアフガン国境近くの地区で発生。正体不明の武装集団が検問所に向けて銃を乱射し、警察が応戦したという。
犯行声明を出した組織は確認されていないが、TTP(パキスタンのタリバン運動)とイスラム国(ISIS)系組織に疑いの目が向けられている。
カイバル・パクトゥンクワ州ではこの3日間で3件、警察襲撃事件が発生。殺害された警察官は12人にのぼる。
8日にはポリオ予防接種の警備に当たっていた警察官らを乗せたバンが爆破され、7人が死亡。9日にも別の地区でポリオ予防接種の警備に当たっていた警察官2人が射殺された。
TTPは8日の爆弾テロを決行したと犯行声明を出したが、その後、ISISもアマーク(Aamaq)通信に犯行声明を掲載した。
パキスタン陸軍は10日、カイバル・パクトゥンクワ州のアフガン国境近くの集落で銃撃戦があり、兵士2人と武装勢力2人が死亡したと発表した。
TTPとアフガンのタリバンは別組織だが、思想は共有している。TTPは現在、アフガンの山岳地帯に潜伏しているとみられ、2022年11月に中央政府との停戦協定を一方的に打ち切り、軍と警察への攻撃を強化した。