◎中央政府は今週、非常事態を宣言し、被災地支援のための緊急予算約400万ドルを閣議決定した。
首都キンシャサや東部・南キブ州、北キブ州、イトゥリ州などで被害が報告された。
中央政府によると、陸軍と警察の合同部隊が各地で捜索・救助活動に当たっている。
12月28日時点で60人以上の死亡が確認され、多く町や集落が冠水。被害の全容は明らかになっておらず、実際の死者数はこれよりはるかに多いと推定されている。
南キブ州当局は100棟以上の民家が流され、多くの田畑が被害に遭ったと報告。1カ月以上前から続く雨により、収穫前の作物数千トンが全滅したと推定している。
東部の紛争地でも被害が拡大。土砂崩れや建物の倒壊による死者が確認されている。
中央政府は今週、非常事態を宣言し、被災地支援のための緊急予算約400万ドルを閣議決定した。
同国東部では国際テロ組織アルカイダやイスラム国(ISIS)とつながりのある過激派など、120以上の武装勢力が活動している。
これらの地域では自然災害が発生しても救助活動はほとんど行われない。
国連はコンゴの洪水被害について、1961年にキンシャサで発生した大洪水に次ぐ規模と指摘している。
南キブ州で昨年5月に発生した洪水では少なくとも438人が死亡、5000人以上が行方不明になったと推定されている。