◎カシミールで生活するイスラム教徒の多くがパキスタンへの編入かインドから独立するという武装勢力の目標を支持している。
インド・カシミール地方の地元当局は23日、陸軍に拘束された市民8人のうち3人が拷問死したと発表した。
カシミールでは前日、武装勢力がインド陸軍に待ち伏せ攻撃を仕掛け、兵士4人を殺害する事件が発生。当局はこの事件に関与したとされる市民少なくとも8人を拘束したとみられる。
地元住民はAP通信の取材に対し、「陸軍は非武装の民間人8人を拘束し、このうち3人を処刑した」と語った。
それによると、3人の遺体は地元警察に引き渡されたという。遺族は3人の身体に拷問の跡があったと述べている。
他の5人もひどい拷問を受けた後、軍の病院に搬送されたと伝えられている。
地元メディアは目撃者の話しとして、「陸軍は22日早朝に9人を拘束し、うち高齢の老人1人を解放したが、8人は何度も殴られ、電気による拷問を受けた者もいた」と伝えている。
生存者の兄という男性は地元テレビ局の取材に対し、「3人は電気による拷問で感電死した」と語った。
その後、ソーシャルメディアで拷問の様子を記録した動画が拡散。インド陸軍に批判が殺到した。
地元メディアによると、事件が起きたとされる郊外の集落と周辺地域のインターネット通信が23日早朝に遮断されたという。
インド陸軍は23日、「地元警察から兵士の管理下にあった民間人3人が死亡したと連絡を受け、調査を開始した」と発表した。
インドとパキスタンはそれぞれカシミールの一部を管理している。この係争地をめぐる領有権争いが解決する目途は全く立っていない。
カシミールで生活するイスラム教徒の多くがパキスタンへの編入かインドから独立するという武装勢力の目標を支持している。