◎12世紀に建設された「ボローニャの斜塔」のひとつ「ガリセンダの塔」は倒壊の恐れがあるとして、補強工事が進められる予定だ。
イタリア北部ボローニャの観光名所である斜塔のひとつに柵が設置され、倒壊防止措置が施された。現地メディアが2日に報じた。
12世紀に建設された「ボローニャの斜塔」のひとつ「ガリセンダの塔」は倒壊の恐れがあるとして、補強工事が進められる予定だ。
ガリセンダの塔はボローニャ中心部を見渡す斜塔のひとつ。何世紀にもわたって画家や詩人たちにインスピレーションを与え、紛争時には見張り台として利用された。
補強工事は来年1~2月にかけて行われる。
ボローニャの自治体はガリセンダの塔周辺に区画を設置。立ち入りを制限した。
報道によると、この予備工事(本体工事の調査含む)は近隣の建造物への被害を防ぐものであり、専用工具を使って塔の傾斜を抑えるという。
ボローニャの市長は記者団に対し、「自治体は何世紀にもわたってボローニャの斜塔を保護してきた」と語った。
また市長は中央政府に対し、ボローニャの斜塔をユネスコ世界遺産に申請するよう要請した。
ガリセンダの塔は1109~19年にかけて建てられた2つの塔のうち、背の低い方で、高さは48メートル。もうひとつの「アシネッリの塔」は97メートル。
両塔の補強工事は1990年代から行われている。
地元メディアによると、工事業者は測量機器と監視カメラを使ってガリセンダの塔の傾斜に変化がないか24時間体制で監視するという。