◎ジョンソン氏はユダヤ人コミュニティとの連帯を表明するために妻子と共に市内を行進。支持者と握手を交わした。
イギリス・ロンドン中心部で26日、反ユダヤ主義に抗議するデモ行進が行われ、数万人が参加した。
報道によると、ジョンソン(Boris Johnson)元首相、ロンドンユダヤ教の主席ラビ、スナク政権の高官なども行進に参加したという。
主催団体はこの行進について、「ロンドンにおける反ユダヤ主義に反対する集会としては、1世紀ぶりの大規模なものとなり、数十万人がシュプレヒコールを上げた」と説明している。
ジョンソン氏はユダヤ人コミュニティとの連帯を表明するために妻子と共に市内を行進。支持者と握手を交わした。
デモ隊はイスラエルとイギリスの国旗を掲げ、「(ホロコーストは)二度としない」「反ユダヤ主義を糾弾する」などと書かれた横断幕を掲げた。
イスラエル軍とパレスチナ・ガザ地区を実効支配するハマスの一時休戦は3日目に入った。
一部のデモ隊は休戦が恒久的な停戦になることを望んでいると表明。イスラエルとパレスチナの国旗を掲げて「反ユダヤ、反イスラム、反イスラエル、反パレスチナ、全ていらない」と連呼した。
AP通信の取材に応じた男性は、「ユダヤ教コミュニティは差別主義者から攻撃されると感じ、公の場に出ることを恐れ、自分の安全を自分で確保しなければならなくなった」と述べた。「ここはロンドンです。まさかこの街がこのような状況に陥るとは思ってもみませんでした...」
ロンドン警視庁によると、デモ会場近くでダビデの星を掲げた極右支持者とみられる男が退去するよう命じられたという。逮捕者は出なかったとみられる。
ナチスによるポーランド侵攻後、ユダヤ人は身元が特定できる印として黄色い星か青いダビデの青がついた腕章を服の上から身に付けるよう義務付けられた。
これはユダヤ人の名誉を著しく傷付けるものであり、ナチスの広大な占領地に拡大。その存在は世界で知られることとなった。