◎ユダヤ教徒とイスラム教徒が多く住むフランスでは1カ月前に紛争が勃発して以来、緊張状態が続いている。
2023年11月19日/フランス、パリ中心部の通り、イスラエル・ハマス紛争に反対するデモ(Thibault Camus/AP通信)

フランス・パリ中心部でイスラエル軍とパレスチナ・ガザ地区のイスラム組織ハマスの紛争に抗議する集会が開かれ、数千人が参加した。

デモ隊は市内を行進し、ユダヤ人とパレスチナ人双方に和平と団結を呼びかけた。

行進に参加した女性はAP通信の取材に対し、「イスラエルとガザ地区双方で起きている戦闘に強く反対する」と語った。

別の女性は「フランスはどちらか一方を選んだり、双方に憎しみを投げかけたりすることなく、紛争の即時終結を後押しすべき」と述べた。

ユダヤ教徒とイスラム教徒が多く住むフランスでは1カ月前に紛争が勃発して以来、緊張状態が続いている。

反ユダヤ勢力はユダヤ教徒を、反イスラム勢力はイスラム教徒を誹謗・中傷したり、暴力を煽ったりしている。

フランス政府はガザ地区のパレスチナ市民に人道支援を届けるための停戦および、ハマスに拘束されているフランス人8人の即時解放を求め、関係国と連携して交渉を進めているものとみられる。

ハマスによる10月7日のイスラエル南部への攻撃ではフランス人40人が殺害された。

マクロン(Emmanuel Macron)大統領は19日、外交努力の一環として、イスラエルのネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相およびパレスチナ自治政府のアッバス(Mahmoud Abbas)大統領と個別に会談。前日にはカタールとエジプトの首脳とも会談している。

マクロン氏は声明でイスラエルの自衛権を改めて支持する一方、ガザ地区であまりにも多くの市民が犠牲になっていると強い懸念を示し、即時の人道的停戦を呼びかけた。

一方、イスラエル軍は19日、ガザ地区北部の住民100万人以上が身を寄せている南部への地上侵攻もあり得るという見通しを示し、「そこにハマスの拠点があれば、躊躇なく攻撃する」と警告した。

アフィリエイト広告
スポンサーリンク