◎活動家のヴァイツェシクさんは裁判を受けることなく刑務所に送られたことに抗議している。
ベラルーシの人権活動家が16日、独裁者のルカシェンコ(Alexander Lukashenko)大統領に抗議するため、刑務所内でハンガーストライキを開始した。現地メディアが16日に報じた。
人権団体「ビアスナ人権センター」によると、活動家のヴァイツェシク(Aliaksandar Vaitseshyk)さんは裁判を受けることなく刑務所に送られたことに抗議している。
ヴァイツェシクさんは「過激な思想を拡散した罪」に問われているようだ。
ルカシェンコ氏は2020年の大統領選で勝利を主張。当局はその後の抗議デモを力でねじ伏せ、3万5000人以上を逮捕し、数千人を殴打した。
ビアスナによると、抗議デモで逮捕された民間人の多くが刑務所で拷問を受け、ルカシェンコ氏への忠誠を誓わされたという。
ヴァイツェシクさん今月9日、自宅近くで武装警察官に取り押さえられ、刑務所に送られた。国営メディアは警察当局者の話しとして、「家宅捜索でノートパソコン、携帯電話、プロパガンダ資料を押収した」と伝えている。
国営メディアによると、首都ミンスク郊外の都市でも16日、別の人権活動家が拘束されたという。
この男性は役場に向かう途中、機動隊に拘束されたと伝えられている。ビアスナによると、この男性も刑務所に送られたという。
ベラルーシには現在、約1450人の政治犯がいる。その中にはビアスナの創設者であり、昨年ノーベル平和賞を受賞したビアリアツキー(Ales Bialiatski)氏も含まれている。