◎ニューデリーはこの時期、有害な灰色のスモッグに覆われる。
インド・ニューデリーの大気汚染が急激に悪化し、学校が閉鎖を命じられ、建設工事がストップしている。現地メディアが7日に報じた。
ニューデリーはこの時期、有害な灰色のスモッグに覆われる。
この汚染は近隣州の芝焼き、焼き畑、ヒンズー教の祭典「ディワリ」などで発生したスモッグが主な原因とされる。
当局は市内の大気汚染レベルが危険水域に達したと警告。学校に閉鎖を、建設工事に作業を止めるよう命じた。
地元メディアによると、毎年約2000万人がこの大気汚染の影響を受けているという。
ニューデリーの大気質を監視している政府機関SAFARは7日、市全域の微小粒子状物質(PM2.5)濃度が世界の安全基準の10倍以上に達したと報告した。
市内で露天商を営む男性はAP通信の取材に対し、「マスクをして朝の散歩をしなければならず、それでも目と喉が痛くなる」と語った。「ニュースで大気質指標を見て怖くなりました...」
当局は散水車などを使ってスモッグやほこりの拡散を抑え、基準に適合しないガソリン車やディーゼル車に罰金を科している。
中央政府はスモッグが呼吸器感染症、インフルエンザ、喘息等の引き金になる可能性があるとして、屋外ではマスクを着用し、不要不急の外出を控えるよう市民に勧告している。
一方、スリランカのクリケット代表チームは週末、バングラデシュ代表との試合に備え、ニューデリーで合宿を行う予定だったが、スモッグの影響でトレーニングをキャンセルせざるを得なくなった。
SAFARによると、ニューデリーのPM2.5濃度は2019年から2020年にかけて32%急増。21年にはコロナウイルスの影響で43.7%減少したものの、22と23年には再び増加に転じた。