◎イスラエル軍とガザ地区を実効支配するイスラム組織ハマスにより戦闘の死者は6000人近くに達し、今も増え続けている。
2021年5月22日/パレスチナ、ガザ地区、イスラム組織ハマスの戦闘員(Getty Images/AFP通信)

レバノンを統治するイスラム教シーア派組織ヒズボラは21日、イスラエル軍がパレスチナ・ガザ地区に地上侵攻すれば高い代償を払うことになると警告した。

ヒズボラの幹部とされる男は首都ベイルート郊外で執り行われたヒズボラ戦闘員の葬儀で演説。「我々はすでに戦争の中心にいる」と語った。

イスラエル軍とガザ地区を実効支配するイスラム組織ハマスにより戦闘の死者は6000人近くに達し、今も増え続けている。

ガザ地区の住民約200万人は水、食料、電気、燃料を遮断され、危機的状況にある。そのうち約100万人が南部のラファ検問所近くに避難した。

ヒズボラの幹部とされる男は演説でこう言及した。「この戦いでイスラエルを弱体化させ、我々の準備が整っていたことを知らしめる。イスラエルがガザに地上侵攻すれば、ヒズボラも戦いに加わる...」

ハマスとイスラエルの戦闘が始まって以来、レバノン国境では小競り合いが続いている。

イスラエルの宿敵イランの支援を受けるヒズボラは数万発のロケット弾やミサイル、さまざまな種類のドローンなどを保有。イスラエル北部への大規模攻撃によってイスラエル・ハマス戦争に参戦するという懸念が高まっている。

ヒズボラの高官とされる男によると、ヒズボラとその関係組織はレバノン国境付近にイスラエル軍の大隊をくぎ付けにすることで、ハマスを間接的に支援しているという。

「パレスチナの抵抗勢力を潰そうとすれば、この地域の他の勢力が行動を起こす。イスラエルはできないと思っているらしい。我々は戦いの中心にいるのだ。私たちは成果を上げている。そして、イスラエルがガザに侵攻すれば、全てを巻き込む聖戦が始まる...」

イスラエル軍は20日、レバノン国境近くの町が砲撃を受けたため、住民を避難させたと発表した。

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