◎軍政と準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」による紛争は今週、開戦から半年を迎えた。
内戦下のスーダンで飢餓に苦しむ家族の家族が急増している。世界保健機関(WHO)と国連児童基金(ユニセフ)が18日、明らかにした。
それによると、スーダン国内で飢餓に苦しむ家族の数はこの1年で倍増したという。
軍政と準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」による紛争は今週、開戦から半年を迎えた。
双方は4月中旬から首都ハルツームなどの支配権を争っている。サウジアラビアと米国が仲介した停戦合意は6月に失効し、多くの地域で戦闘が激化した。
一連の戦闘による死者は9000人を超えたと推定されている。被害の全容は明らかになっておらず、実際の死者数はこれよりはるかに多いとみられるが、調査が進む目途は全く立っていない。
WHOとユニセフによると、この1年で飢餓に苦しむ家族の数は倍増。児童約70万人が深刻な栄養失調状態にあり、少なくとも10万人が救命処置を必要としている。
食料不足に悩まされている人の数は人口の約42%、2030万人と推定されている。そのほぼ全てが国際機関の人道支援に頼っている。
WHOとユニセフは共同声明の中で米ジョンズ・ホプキンス大学の予測を引用し、「スーダンで紛争が始まって以来、食料不安の増大とサービスの混乱により、2023年末までに5歳未満の子供少なくとも1万人が死亡する可能性がある」と警告している。
同国の国内避難民は710万人以上。この6カ月間で国内の安全な地域に退避した市民は推定450万人、近隣諸国に避難した市民は120万人を超えたとされる。
スーダンは現在、世界で最も多くの避難民を抱える国のひとつである。
何百万もの子供たちがコレラ、デング熱、はしか、マラリアなど、様々な感染症にさらされている。WHOとユニセフは「医療システムはこの6カ月の紛争で崩壊し、危機的状況にある」と警告している。