◎洪水は4日の真夜中頃から始まったと伝えられている。
インド北東部シッキム州の大雨による洪水の死者が47人に増加し、少なくとも150人が行方不明になっている。地元当局が7日、明らかにした。
それによると、救助隊は7日未明に6人の遺体を収容し、死者数は47人となった。
ダム湖の決壊により多くの家屋が流され、広い範囲が冠水。数万人が避難を余儀なくされた。
洪水は4日の真夜中頃から始まったと伝えられている。
地元テレビ局はヒマラヤ山脈の麓にあるシッキム州最大の水力発電ダムが大雨により決壊したと伝えている。
氷のように冷たい水は川を流れ下って下流の町に到達。死者の一部は数キロ離れた西ベンガル州やバングラデシュで発見された。
シッキム州警察によると、4000人近くの観光客が州北部の複数の町に取り残され、身動きが取れなくなっているという。
洪水や土砂崩れの影響で道路が寸断され、ヘリでの救助も悪天候により困難になっているようだ。
空軍は洪水の影響を受けていないシッキム州郊外にヘリ部隊を派遣したとしているが、現地に送れずにいる。
シッキム州政府は2万~3万人が影響を受けたとして、州内に26の救援キャンプを設置している。
同州政府によると、この救援キャンプに避難した市民は7日午前時点で約3900人。行方不明とされた陸軍兵士23人のうち1人が救助され、8人の死亡を確認したという。
陸軍・空軍・消防・警察の合同チームは24時間体制で捜索・救助活動を行っている。
インドの北東部では近年、モンスーンの時期(6~9月の雨季)に洪水災害が多発している。
北部ヒマーチャルプラデシュ州で8月に発生した鉄砲水と土砂崩れでは50人近くが死亡。同州を含む北部地域は7月にも大雨に見舞われ、2週間で100人以上が死亡した。