◎ヤミーン受刑者は昨年末、マネーロンダリングで禁固7年、収賄で禁固4年および、500万ドルの罰金刑を言い渡され、首都マレ郊外の刑務所に収監された。
マネーロンダリング(資金洗浄)などの罪で実刑判決を受け服役しているモルディブのヤミーン(Abdulla Yameen)前大統領が1日、刑務所から自宅軟禁に移された。
ヤミーン受刑者は昨年末、マネーロンダリングで禁固7年、収賄で禁固4年および、500万ドルの罰金刑を言い渡され、首都マレ郊外の刑務所に収監された。
ヤミーン受刑者の自宅軟禁は9月30日の大統領選決選投票で勝利したムイズ(Mohamed Muiz)氏の要請により実現した。
選挙管理委員会は1日、決選投票の最終結果を公表。ムイズ氏の得票率は54.04%、現職のソーリフ(Ibrahim Mohamed Solih)大統領は45.96%であった。
第1ラウンドは9月初めに行われ、8人が争ったものの、当選に必要な過半数を集めた候補はいなかった。
ムイズ氏は11月17日に就任する予定だ。
今回の選挙はこの地域の大国である中国とインド、どちらとのつながりを優先するかを決める事実上の国民投票と考えられていた。
親中派とされるムイズ氏は同国から駐留インド軍を撤退させ、インドに大きく傾いている同国の貿易関係を見直すと表明している。
インドは多くのモルディブ市民を受け入れ、モルディブを自国の勢力圏の一部とみなしている。
一方、中国はヤミーン受刑者が大統領だった頃、モルディブを一帯一路構想の一部に含めていた。
インドのモディ首相(Narendra Modi)は1日、X(旧ツイッター)に声明を投稿。ムイズ氏の当選を祝福した。
モディ氏はインド太平洋地域の安全保障を念頭に置き、「インドとモルディブの伝統的な二国間関係はさらに強化されることを確信している」と述べた。
米政府もムイズ氏を祝福し、「両国は相互尊重と共通の利益に基づく強固な関係にある」と表明した。