◎事件は1967年にイスラエルが占領したゴラン高原の中で発生した。
2023年7月12日/レバノン、イスラエル国境付近、国連PKO部隊の車両(Mohammed Zaatari/AP通信)

レバノン軍は23日、国連レバノン暫定軍(UNIFIL)が駐留するイスラエルの国境「ブルーライン(停戦ライン)」近くの紛争地域でイスラエル軍兵士がレバノン領内に向けて催涙ガス弾を発射したと発表した。

レバノン軍報道官によると、負傷者は報告されていないという。

事件は1967年にイスラエルが占領したゴラン高原の中で発生した。

レバノン軍報道官はX(旧ツイッター)に声明を投稿。「イスラエル軍が設置した砂の障壁を取り除くためにブルドーザーがレバノン側で作業していたところ、イスラエル兵が催涙ガス弾を撃ち込んできた」とツイートした。

報道官によると、レバノン兵も催涙ガス弾を発射して応戦したという。

一方、イスラエル軍は「レバノン軍のブルドーザーが国境線を越えてイスラエル領に入ったため、警告射撃を行った」と主張した。

レバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラはイスラエルの宿敵イランを支援し、2006年にイスラエル軍と1カ月におよぶ戦争(レバノン侵攻)を繰り広げた。

ブルーラインはパレスチナ国境に比べるとはるかに落ち着いているが、それでもある程度の緊張状態を維持している。

ヒズボラとつながりのある過激派は今年4月、レバノン領内からイスラエルに向けてロケット弾約30発を発射。イスラエル軍はこれに応戦してレバノン南部を空爆した。

7月にはシリア、レバノン、イスラエルの国境が接する紛争地域で小競り合いが発生。イスラエル軍はレバノン南部の国境沿いにある集落を砲撃した。

国連は公式には戦争状態にあるブルーラインに沿ってUNIFILを展開している。

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