◎エリトリア・フェスでは乱闘事件が相次いでいる。
ドイツ・シュツットガルトで開催されたエリトリアの文化フェスティバルで乱闘が発生し、警察官26人を含む数十人が負傷した。地元当局が17日、明らかにした。
それによると、乱闘は16日午後に発生。会場周辺に集まったデモ隊約200人がイベント参加者や警察に物を投げつけたという。
シュツットガルト警察は声明で、「この騒乱により警察官26人が負傷し、うち6人が病院で手当てを受けた」と明らかにした。
それによると、イベント参加者4人とデモ参加者2人も負傷したという。ケガの程度は明らかにしていない。
エリトリア・フェスでは乱闘事件が相次いでいる。
7月にはドイツ西部の都市ギーセンのフェス会場で乱闘が発生し、警察官22人が負傷した。
スウェーデンの首都ストックホルムで8月初めに行われたフェスでも乱闘や放火が確認された。
今月上旬にはイスラエルの首都テルアビブで政府支持者と反対派が殴り合いを演じた。
16日のフェスはアフウェルキ(Isaias Afwerki)大統領を支持する勢力が組織したとされる。
エリトリアは世界で最も閉鎖的な国のひとつであり、「アフリカの北朝鮮」と呼ばれ、1993年にエチオピアから独立して以来、一度も選挙を行わず、アフウェルキ氏の支配下に置かれている。
アフウェルキ政権は18~40歳までの全国民に兵役を義務付けている。同政権の暴力と迫害から逃れた移民は数百万人と推定されている。
シュツットガルト警察はX(旧ツイッター)に声明を投稿。デモ隊を非難し、いかなる理由があろうと暴力は許されないと断じた。
市当局は「集会を禁止する理由はなかった」とし、今後は同様の騒乱を防ぐための措置を講じるとしている。