◎2020年8月の大統領選に関連する大規模デモの弾圧後、この3年間で20~30万人ものベラルーシ人が国外に逃れた。
2020年8月/ベラルーシ、首都ミンスクの抗議デモ(Getty-Images/AP通信)

ベラルーシ独裁者であるルカシェンコ(Alexander Lukashenko)大統領が5日、海外に滞在する自国民のパスポート更新を禁じる政令に署名した。

ルカシェンコ政権の弾圧から国外に逃れた多くの市民が、パスポートを維持するために自国に戻らざるを得なくなるかもしれない。

人権団体「ビアスナ人権センター」によると、2020年8月の大統領選に関連する大規模デモの弾圧後、この3年間で20~30万人ものベラルーシ人が国外に逃れたという。

西側諸国は大統領選の結果を受け入れておらず、ルカシェンコ政権に厳しい経済制裁を科している。

ルカシェンコ氏の政令は「ベラルーシで発行されたパスポートは所持者が出国前に住民登録していた場合にのみ更新できる」としている。

2020年の大統領選に出馬し、リトアニアへの亡命を余儀なくされたチハノフスカヤ(Svetlana Tikhanovskaya)氏は5日、ソーシャルメディアに声明を投稿した。「たとえパスポートの有効期限が切れても、迫害される恐れがあるのなら、母国に戻るべきではありません...」

チハノフスカヤ氏は隣国のポーランドとリトアニアがベラルーシ人にいわゆる「外国人パスポート」を発行し、滞在を許可していると述べた。

ビアスナによると、ベラルーシで獄中生活を余儀なくされている政治犯は1500人以上にのぼるという。

ベラルーシの野党政治家、ジャーナリスト、活動家は公の場で活動することができず、弾圧や恣意的な取り締まりに直面している。

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