◎イスラエル軍はこの1年半、ヨルダン川西岸のパレスチナ人居住区をほぼ毎日取り締まっている。
ヨルダン川西岸地区、銃を構えるイスラエル兵(Getty Images)

ヨルダン川西岸地区でイスラエル軍とパレスチナ人が衝突し、少なくとも1人が死亡した。パレスチナ保健省が30日、明らかにした。

それによると、死亡したのは25歳のパレスチナ人男性。

エルサレムでも同日、14歳のパレスチナ人が中心部の駅ホームでイスラエル人男性をナイフで刺し、駆け付けた非番の国境警備隊員に射殺された。

エルサレムの消防当局は少年の死亡を現場で確認。刺された男性は20代で、命に別条はないという。

イスラエル軍はこの1年半、ヨルダン川西岸のパレスチナ人居住区をほぼ毎日取り締まっている。ネタニヤフ政権はこの取り締まりを「弱体化したパレスチナ自治政府の尻拭い」と呼んでいる。

ヨルダン川西岸と東エルサレムで今年イスラエル軍に殺害されたパレスチナ人は180人近くに達した。パレスチナ人の攻撃で今年死亡したイスラエル市民は30人となっている。

パレスチナ保健省によると、イスラエル軍はヨルダン川西岸の検問所に車で突っ込んだ男をその場で射殺したという。男が武装していたかどうかは不明である。

イスラエル軍は兵士1人が車にはねられ軽傷を負ったと明らかにした。

エルサレムの刺傷事件は駅のホームで発生した。パレスチナ人の少年が突然ナイフを振りかざし、男性を刺したという。

この直後、停車していた電車に乗っていた非番の国境警備隊員が事件に気づき、電車から降りて少年を射殺した。

警察は少年が使ったとされるナイフの写真を公開。非番の隊員は拘束されず、帰宅を許可された。

ガザ地区を実行支配するイスラム過激派組織ハマスは少年に哀悼の意を表し、パレスチナ人に対し、ユダヤ人への攻撃を強化するよう呼びかけた。

パレスチナ自治政府はヨルダン川西岸の事件を捜査するとしている。

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