◎2年前に首都カブールを制圧したタリバンは女性の公共の場から締め出し、ブルカ(全身を覆うイスラム教のヴェール)の着用を義務付け、公園、ジム、大学などから追放した。
アフガニスタン、首都カブール、タリバンの戦闘員(Getty Images/PAメディア)

アフガニスタンを統治するタリバンが中部バーミヤンにある国立公園への女性の立ち入りを禁じると明らかにした。現地メディアが27日に報じた。

それによると、勧善懲悪省の報道官は観光地として知られる国立公園を利用する女性がヒジャブ(イスラム教のスカーフ)を正しく着用していないことに不満を表明し、立ち入りを禁じたという。

タリバンの高官は先週、勧善懲悪省に女性の観光名所への立ち入りを禁じるよう求めていた。

AP通信は当局者の話しとして、「女性に観光地見学は必要ない」と伝えている。

勧善懲悪省の報道官は26日遅くの声明で、この高官の発言を引用し、治安当局に女性の国立公園利用を阻止するよう求めた。

2年前に首都カブールを制圧したタリバンは女性の公共の場から締め出し、ブルカ(全身を覆うイスラム教のヴェール)の着用を義務付け、公園、ジム、大学などから追放した。

西側諸国は女性の就学・就労を禁じるタリバンの政策に激しく反発し、女性の基本的人権が保障されない限り、アフガンへの援助を再開することはないとしている。

アフガンで人道支援に当たる国際機関の多くが女性就労者に頼っていたため、タリバンの禁止令で同国の人道状況は劇的に悪化。多くの市民が食料を確保できず、飢えに苦しんでいる。

こうした苛酷な措置はイスラム教徒が多数派を占める国でも激しい怒りを引き起こした。

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