◎戦術核兵器は戦場での使用を目的としたもので、長距離ミサイルに搭載される強力な核弾頭に比べると射程が短く、威力も低い。
2023年6月9日/ロシア、ソチの大統領邸宅、プーチン大統領(右)とベラルーシのルカシェンコ大統領(Gavriil Grigorov/Sputnik/Kremlin/Pool/AP通信)

ポーランドのドゥダ(Andrzej Duda)大統領は22日、ロシアが戦術核兵器の一部を隣国ベラルーシに移し始めていると明らかにした。

ロシアのプーチン(Vladimir Putin)大統領とベラルーシのルカシェンコ(Alexander Lukashenko)大統領は先月、戦術核の一部をベラルーシに輸送したと述べていた。米国とNATOは核兵器の移動を確認していない。

NATOのストルテンベルグ(Jens Stoltenberg)事務総長はプーチン氏の発言を「危険極まりなく、無謀」と糾弾したものの、現時点でロシアの核態勢に変化は見られないとしていた。

戦術核は戦場での使用を目的としたもので、長距離ミサイルに搭載される強力な核弾頭に比べると射程が短く、威力も低い。

ロシアとベラルーシ当局は戦術核をベラルーシ空軍のスホイ25攻撃機に搭載するとしている。

ドゥダ大統領はポルトガルのレベロデソウザ(Marcelo Rebelo de Sousa)大統領との共同記者会見で、「ロシアの戦術核がベラルーシの領土に移されていることを確認した」と明らかにした。

またドゥダ氏はロシアの動きについて、「欧州の安全保障に大きな変化をもたらそうとしている」と指摘した。

ルカシェンコ氏はロシアの戦術核を配備する理由について、「NATO加盟国である隣国ポーランドの侵略を阻止するため」と主張している。

ポーランドはロシアの侵攻に直面するウクライナを最前線で支援し、多くの軍事・人道・政治支援を提供している。

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