◎中国は自国のアジア支配を封じ込めようとする動きに極めて敏感であり、東京ーソウル間の歴史的な敵対関係を悪化させ、分断を煽り、米国の同盟システムを弱体化させるべく奮闘してきた。
中国外交部の汪文斌(Wang Wenbin)報道官は18日、米ワシントン郊外で予定されている日米韓首脳会談を激しく非難し、いかなる国も他国の安全保障や地域の平和・安定に干渉することはできないと主張した。
汪報道官は定例記者会見の中で米国を念頭に置き、「国際社会は誰が矛盾を生み、緊張を高めているか知っている」と語った。
また汪報道官は「排他的なグループや徒党を形成し、アジア太平洋地域に対立を持ち込もうとする試みは支持を得られず、間違いなくこの地域の国々の警戒心と反発を呼び起こすだろう」と主張した。
バイデン(Joe Biden)大統領はメリーランド州の大統領専用別荘キャンプデービッドに日韓の首脳を招き、インド太平洋地域の安全保障、3カ国の連携・防衛体制、ロシアによるウクライナ侵攻、北朝鮮の問題などについて協議する予定だ。
今回の会談は覇権主義的な動きを強める中国への脅威を共有する日韓の連携を強化すると期待されている。第二次世界大戦以降、冷え切っていた日韓関係は昨年、急速に融解した。
中国は自国のアジア支配を封じ込めようとする動きに極めて敏感であり、東京ーソウル間の歴史的な敵対関係を悪化させ、分断を煽り、米国の同盟システムを弱体化させるべく奮闘してきた。
バイデン大統領は首脳会談を利用して韓国の尹錫悦(Yoon Suk-yeol)大統領と日本の岸田(Fumio Kishida)首相に両国が共有する困難な歴史を理解したうえで、関係をさらに深化させるよう促すとみられる。