◎火災は南スマトラ州の遠隔地で16日頃に発生。水源と消火設備が限られているため、市民の避難を優先しているという。
インドネシア・スマトラ島の泥炭地で山火事が発生し、消防による必死の消火活動が続いている。地元当局が18日、明らかにした。
それによると、火災は南スマトラ州の遠隔地で16日頃に発生。水源と消火設備が限られているため、市民の避難を優先しているという。
火災は郊外の集落から車で1時間ほどの地点で発生し、地元住民も消防の活動を支援しているようだ。
死傷者は確認されておらず、被害を受けた建物があるかどうかも不明である。
ソーシャルメディアで共有された動画には道路の近くまで炎が迫っている様子が映っていた。
州の消防本部は声明で、「消防隊は道路への延焼を防ぐべく、木を切り倒し、消火剤や水を撒いている」と説明した。
インドネシアの森林火災は近隣諸国との関係を緊張させている。そこから発生した大量の煙はシンガポール、マレーシア、タイ南部に流れ込むのである。
同国で2015年に発生した山火事は2万6000㎢(東京都面積の12倍)もの土地を焼き尽くした。世界銀行はこの火災の被害額を160億ドル、煙の影響で市民10万人の死亡を早めたと推定している。