◎スーダン軍政と準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」は4月中旬から首都ハルツームなどの支配権を争っている。
国際援助団体「国際救済委員会(IRC)」によると、内戦下のスーダンから隣国チャドに逃れた難民が30万人を超えたという。現地メディアが当局者の話しとして18日に報じた。
スーダン軍政と準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」は4月中旬から首都ハルツームなどの支配権を争っている。サウジと米国が仲介した最新の停戦合意は6月に失効し、多くの地域で戦闘が激化した。
IRCによると、この紛争が発生する前の時点で、チャドの難民キャンプにはスーダン市民約58万人が身を寄せていたという。
IRCの会長は声明で、「チャドはスーダン難民を寛大に受け入れているが、チャド自体、危機的状況にあることを忘れてはならない」と述べている。
国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)によると、スーダンからチャドに避難した難民の90%が女性と子供だという。到着した幼児の20%が急性栄養失調に陥り、命の危機に瀕している。
チャドに避難したスーダン難民は緊急支援を必要としているにもかかわらず、国際社会は十分な資金を提供していない。
IRCによると、この危機に対処するため、2億2600万ドルの支援を国際社会に要請しているものの、集まった資金はわずか11%にとどまっているという。
世界保健機関(WHO)は6月、スーダンの医療資源と人員が枯渇し、国全体の医療の質が劇的に低下したと警告。国際社会にスーダンへの人道支援と即時の停戦に向けて協議を進めるよう懇願した。