◎事件は西岸地区のナブルス郊外で発生。パレスチナ保健省は27歳の男性が射殺されたと報告している。
イスラエル軍がヨルダン川西岸地区でパレスチナ武装勢力の戦闘員とみられる男を射殺した。地元当局が10日、明らかにした。
それによると、事件は西岸地区のナブルス郊外で発生。パレスチナ保健省は27歳の男性が射殺されたと報告している。
この地域はイスラエル軍とパレスチナ武装勢力による戦闘の火種となっている。
イスラエル軍によると、銃を持った男がナブルスで活動中の陸軍兵士に発砲し、兵士がこれに応戦したという。
射殺された男は前与党ファタハの武装部門「アルアクサ殉教者旅団」の構成員とみられる。
イスラエル軍はテロ攻撃を阻止するためと称して、過激派や武装勢力解体に向け、ほぼ毎晩、ヨルダン川西岸で取り締まりを行っている。
この取り締まりにより、西岸では暴力事件が急増。一向に収まる気配を見せず、死者数も増加し続けている。
イスラエル軍は殺害した者の大半は武装勢力の構成員と主張。人権団体は取り締まりに抗議する非武装の若者や、対立に関与していない一般市民も殺害されていると非難している。
ヨルダン川西岸と東エルサレムで今年イスラエル軍に殺害されたパレスチナ人はこれで168人となった。パレスチナ人の攻撃で今年死亡したイスラエル市民は28人となっている。