◎ポーランドはNATO加盟国であり、ロシアと対峙するウクライナを支援する西側諸国の拠点になっている。
2023年7月20日/ベラルーシ国防省が公開した映像、ベラルーシ兵と露ワグネルの戦闘員(Belarus' Defense Ministry)

ベラルーシに展開しているロシアの民間軍事会社ワグネルの傭兵100人以上が隣国ポーランドの国境近くに移動した。ポーランドのモラウィエツキ(Mateusz Morawiecki)首相が29日、明らかにした。

モラウィエツキ氏は記者会見で、「傭兵たちはベラルーシとカリーニングラード(ロシアの飛び地)の間に位置するポーランド国境近くに移動した」と語った。

ポーランドはNATO加盟国であり、ロシアと対峙するウクライナを支援する西側諸国の拠点になっている。

プーチン政権に反旗を翻したワグネルの傭兵がベラルーシに入って以来、この地域の緊張は異様に高まっている。

ポーランド政府はベラルーシとロシアが協調して国境に移民を送り込み、EU諸国の不安定化を狙っていると非難してきた。

EUは移民を利用したベラルーシ政府の企てをハイブリッド攻撃と非難し、厳しい制裁を科した。ポーランド政府はベラルーシ国境にかみそりワイヤー付きフェンスや壁を建設している。

モラウィエツキ氏は記者団に、「状況は極めて悪く、切迫している」と語った。

またモラウィエツキ氏は「ワグネルの配備はポーランド領に対するさらなるハイブリット攻撃が始まることを示唆している」と述べた。

モラウィエツキ氏はこの日、ウクライナ軍が使用する独製戦車レオパルドの修理を行っているポーランド南部の兵器工場を視察した。

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