◎オスマン帝国時代から続くトルコ人とクルド人の紛争は1980年代に本格化し、数万人が死亡したと考えられている。
トルコ軍がイラクとシリアにあるクルド人武装勢力の拠点を空爆し、合計8人が死亡した。地元当局が29日、明らかにした。
イラク北部のクルド人自治区によると、この空爆でクルド労働者党(PKK)の戦闘員4人が死亡、1人が死亡したという。
トルコ軍はPKKの戦闘員を乗せた車両をドローンで空爆したとされる。
一方、シリア北東部の大部分を支配するクルド人主導の民兵組織「シリア民主軍(SDF)」は28日の声明で、「トルコの無人機攻撃で構成員4人が死亡した」と明らかにした。
SDFはトルコがこの地域の平和と安定を脅かしていると非難した。
トルコ政府はこの空爆に関する声明を出していない。
オスマン帝国時代から続くトルコ人とクルド人の紛争は1980年代に本格化し、数万人が死亡したと考えられている。トルコ、米国、EUはPKKをテロ組織に指定している。
SDFは米軍の支援を受け、主にシリア北部と東部でイスラム国(ISIS)の残党と戦っている。
イラク政府はクルド人自治区に対するトルコ軍の攻撃を主権侵害と非難している。
トルコのエルドアン(Recep Tayyip Erdogan)大統領は近いうちにイラクを訪問する予定であり、PKKの活動とクルド人自治地区に対するトルコの攻撃が協議の争点になりそうだ。