◎メキシコの密入国者や人身売買組織はしばしば整備不良の車を使い、それに多くの移民を押し込み、警察から逃れるために無茶な運転をする。
メキシコ南東部タバスコ州の高速道路で移民を乗せたワゴン車が事故を起こし、ホンジュラス人少なくとも5人が死亡、18人が負傷した。地元当局が28日、明らかにした。
それによると、事故はタバスコ州の湾岸沿いを走る高速道路で27日に発生。ワゴン車は何らかの理由で車線を外れ、横転したという。
この事故で米国への亡命を希望していたホンジュラスの成人女性4人と2歳の子供が死亡。負傷者の半数が子供だった。
警察は死傷者の身元を明らかにしていない。運転手の国籍も不明である。
ソーシャルメディアで共有された写真にはぐちゃぐちゃに押しつぶされたワゴン車が写っていた。
メキシコの密入国者や人身売買組織はしばしば整備不良の車を使い、それに多くの移民を押し込み、警察から逃れるために無茶な運転をする。こうした事故は珍しくなく、毎年多くの移民が死亡している。
今年2月には中部プエブラ州でワゴン車が道路を外れて数メートル下に転落し、移民17人が死亡した。
2021年には南部チアパス州トゥストラグティエレス近郊の高速道路で移民を乗せたトラックが横転し、56人が死亡している。
中南米の移民はメキシコ南部から米国の国境を目指す際、トラックやバスを利用することが多い。